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2011-06

VINTAGE Wrangler Prototype11MJ(1948's) 其の2

*ブランド名:ラングラー
*モデル名:プロト11MJ
*素材:コットン100%(左綾11オンスデニム)
*生産国:アメリカ
*年代:1948年

1940年代当時、既にワークエウアでは全米的な規模を誇っていたブルーベル社が新たに取り組んだ分野~とされるがラングラー以前にも子供用のオーバーオールやジーンズ、G-ジャンを販売していた実績があり必ずしも全く新しいとは云えない面もある。
又プロト11MJとほぼ同じデザインのブルーベル・ネームでのG-ジャンの存在が確認されている事からもラングラーと云うブランド名、ジーンズと云う新しい商品名を決める以前から色々とやっていた事が分かる。
それらの集大成として1947年にスタートした本格的デニム・ラインであるラングラーは当初ジーンズのみであったが翌年にはG-ジャンつまりは、このプロト11MJが登場する事となる。
前年のプロト11MWに採用されていたアーキュエイトステッチは廃止され新たに企画されたサイレントWを両胸に施した堂々たるデザインを誇ったがプロト11MW同様に個体差が多く、マイナーチェンジを繰り返し次代の11MJへと引き継がれたようだ。
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腕部の内側~生地を折りたたんで二本針の巻き縫いミシンで強固に縫われている。
生地が厚いので面倒な縫製だが強度に影響するだけでなく色落ち~つまりは見事なパッカリングにも影響するディティールだ。
縫製糸は上糸はオレンジ、下糸はホワイト。
IMGP1114_20110521065547.jpg
帯裏~帯端のラングラー固有の縫製はこの当時から採用されている。
帯端を閉じる際に片側のチェーンステッチが内側に巻き込まれるようにし紺色のステッチで最後を留める。
IMGP1115_20110521065547.jpg
帯付近にあるセルビッチのオレンジステッチはオレンジミミ、ではない。
折りたたんだ生地を縫い止めるステッチの色である。
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サインレトWはかなり鋭角、綿糸縫製の為、かなり崩壊している。
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ボタンにはラングラーロゴが刻印されているが向きがあっていないのは、さほど気にすべき事ではなかったようだ。
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アジャスターベルト~ウエスト調整器具として配置されているが革ジャンのそれらと同じように実用的なパーツだ、ちゃんと調整機能を果たしている。
現代のボタン留めのような飾りではない。
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片側は生地がネジレて縫い止められている。
凹凸が逆転したスクラッチレスリベットは最初から採用されている。
IMGP1117C.jpg
腕部の付け根、初期ラングラーの特徴であるアクションプリーツがない、至極普通の状態だ。
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1940~50年代、ラングラーのヴィンテージデニムの特徴としてデッドストックの状態では左綾固有のかなりフラットなさわり心地だ。
だが色落ちが進むと生地表面の粗野感はかなり顕著化し右綾キバタデニムのザラ感とは異なる自然で雑で生命感溢れる天然の質感を顕示する事となる。
IMGP1117E.jpg
首裏、革パッチは剥がれても縫い止めていたステッチの跡が残る。
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二色使いに見えるが濃いステッチは後からのリペアのものだ、オリジナルのオレンジステッチは黄色く退色している。
IMGP1117G.jpg
キャタピラ状のパッカリングはラングラーの色落ちの醍醐味だ。
IMGP1117H.jpg
1990年代途中までその存在を知られていなかったプロト11MJ~タガキラングラーに代表される実在しないヴィンテージレプリカにレプリカマニアが振り回される中、我々はその存在を認知していたが、それがなんであるか当時はあまりよく分からなかった。
メーカー自体が11MJと111MJの違いを全く理解していない時代、存在しないデザインや品番の復刻、レプリカが販売され市場や誌面を賑わす時代において歴史的事実を正しく認識する事の難しさ~今思えば実に楽しい時代だった、誰しもがプチ考古学者気分でいられたものだ。
ですが全ては過去の事、今では適度に安定し表面的な情報が繰り返しテンプレート式に用意されている時代・・”知らなくても知った気にさせる”時代でもある。
そこには、どこにも深みが無い・・いやそんなものは誰も望んでいないか?
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プロトと云う渾名を持つが僅か1、2年程度とされる生産期間の割には一通りのサイズが確認出来、希少ながらも数着現存する事から、ある程度は一般販売されていたのでしょう、厳密にはプロトと呼ぶよりもファーストと呼ぶ方が正しいかもしれない。
1950年代初頭、ラングラーが伝説のウエスタンウエア・デザイナーであるロデオ・ベンがプロデュースした事を大々的に宣伝した時点では既に一通りの特徴的なディティールを持った11MJが登場しており、その後約半世紀近くの間、このデニムジャケットは存在を忘れ去られる事となる。
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世界の三大ジーンズブランドWranglerの歴史と各年代の実物を紹介するHP「BLOOPERS」のブログ版。
ラングラー以外のアメリカンクロージングから国産ヴィンテージレプリカブランドまで私的感性に従い手広く紹介していきたいと思います。

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