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2015-03

ラングラージャパンを回想する 其の十

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ラングラーがラングラーである事への回帰は1980年代終盤のヴィンテージ、復刻のブームから始まった。
カタログ類には必ずヒストリー紹介が掲載され、購買層への積極的アピールをしていたようだ。
これまでアメリカンカルチャー、アメリカンカジュアルの紹介を大々的にやっていたものの自らの歴史をここまで明確に語り出したのは遅ればせながらこの時期から、とも云える。
必然的にラングラージャパンの歴史も説明しないと今、何故、日本製でやっているのか初見の方には分かり辛いからですね。
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ラングラージャパンの初期復刻は、ほぼ毎年ディティールからモデル名に至るまで変更が加えられる事が多かった。
と言う以前にヴィンテージと違いが多く、それを都度、修正しているようで~そうでもなかったりする。

この111MJのようにデニムのオンスが15オンスとヘビーでオリジナルの11オンスとは真逆のものだだったり、80年代の流行りのサイドポケットを無理矢理取り入れたり、左胸ポケット上には、いやフラップ上に黒いネームタグがあったりと随分、おかしな箇所が多かった。
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同年代のアメリカのラングラーに歩調を合わせたかのネームタグの採用、当時ヴィンテージデニムの特性として一部で誤解されていたヘビーオンスデニムの採用はジーンズでも見られる。
また80年代の流れとして同時代らしいワンウオッシュ加工以外に複数の中古加工も販売されていた。
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まだプロト11MWが知られる前とは言え、中央の山が低いサイレトWの形状やブルーベルマークが無くWが外巻きのロープロゴがデザインされた革パッチは1960年代のそれを模倣してる。
品番も存在しない、Bが付く11MWBで年代設定1947年モデル等、違和感以外の何ものも感じない。
だが当時は本来のMW系統のデザインがそこまで浸透していたとは言えない、よって強烈な個性と市場に印象づけたのも又、確かな事のようだ。
ついでに言えば当時のリーバイスの復刻、あるいは復刻風のジーンズも似たようなモノでラングラージャパンだけを悪くは言えない。
何せリーバイスでは20世紀初頭の復刻としてサスペンダーボタン、バックルバック等を装備しながらもジッパーフライだったり、ケミカルウオッシュ加工、ストーンウオッシュ加工されたジーンズも販売した。
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時期的にヴィンテージブームにより掘り起こし中でまだまだ実態を把握出来ていない中、慌てて商品化してしまった、しかも多品種で、しかも一般大衆向けの同時代の人気仕様も盛り込んでしまった・・そんな混沌とした復刻ラインの商品構成は90年代前半まで続く。
同一品番でスタイルが複数(太、並、細)、カラーも複数(洗い加工、中古加工)こういった分類には驚くしかない、スタイルが変われば品番も変わり別物になるというアメリカのジーンズ事情を知った上での展開だったのだろうか??
いずれにしろ市場ではスリムジーンズがまだ幅をきかせていた影響でしょう。
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さて、この当時のラングラージャパンの商品構成はかなり複雑で、上記した不完全ながらもヴィンテージを意識した復刻ラインと、従来の国内向けデザインと、アメリカ製13MWZ等のインポート商品の三本立てで、カタログ類等で情報を得てないと非常に分かり辛かったと想像出来る。
特に生産国や現行と復刻で値段差がほとんどないというのも今では考えられないところだ。

さて、一連のヴィンテージ復刻ブームは日本固有だったように思われがち、というか、この時代ではその筈なのだが何故かリー、ビッグヤンクのジーンズでサスペンダーボタン付きのオールドルックスなジーンズがアメリカでは存在していた。
勿論、現行仕様をベースにした復刻とは言えないジーンズだがデザインとして一時的なブームがあったのかもしれない。
ある意味、当時のラングラージャパン、リーバイスジャパンの疑似復刻的なデニムもそれらと似たような存在だと思えば、ある種の歴史的必然の上に存在を許された物たちかもしれない。
アメリカ製にしろ、日本製にしろ本格的な復刻、リプロダクトのブームが始まるのは厳密にはもう少し先の事だ。
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そう、この1980年代末からの潮流は1990年代に入ると、それが普通のように爆発的に広まる。
デニム以外、チャンピオンやプロケッズ等、各社が様々なアパレル、フットウエアで復刻、あるいはヴィンテージのデザインや風合いを取り入れた商品を販売する事となる。
個別の評価や感想はキリがないのでしませんが、デニムに関していえばリーバイスがアメリカ製の復刻も登場する等、年を追うごとに市場規模の広がり、復刻精度の向上、モデル数の増加と愛好家を歓喜させ、愛好家を増やしていった。

この潮流はだいたい00年代に入る頃にひと段落するのだが、さてラングラーはどうだろうか?
90年代前半では依然として国内向けラインとインポート、疑似復刻が乱立する展開は続き、遂にはマーベリック、ブルーベル、ケイシージョーンズ等も登場し、より複雑化してゆく。
リーバイス、リーが復刻精度を向上し、ウエアハウス、ドゥニーム等のレプリカジーンズが小規模ブランドの小回りの良さから名品を輩出してゆく中、どこか置いてきぼりをくった状態が数年続き、ようやく90年代の半ばには過去の問題点を矯正したこれまでにない忠実なヴィンテージ復刻の新ライン、アーカイブシリーズが登場するのだが・・

それでも出来上がったイメージというものは中々訂正されないもので、その当時であっても初期復刻の存在しない品番やデザイン、再現度の低さを知る古着屋の中にはラングラージャパンの復刻デニム全般に嫌悪感や猜疑心を抱いていた人もいた。
もっともそれら感情も過ぎ去った、消え去った過去のものだ、今ここにあるのは只、過去の商品であるデニム、ジーンズ、ウエスタンシャツ等だけだ。
その異形の有り様はある意味、80年代末~90年代前半の特徴として見直す事が出来る。
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Author:BLOOPERS管理人
世界の三大ジーンズブランドWranglerの歴史と各年代の実物を紹介するHP「BLOOPERS」のブログ版。
ラングラー以外のアメリカンクロージングから国産ヴィンテージレプリカブランドまで私的感性に従い手広く紹介していきたいと思います。

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