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2024-03

BF-Goodrich Jack-Purcell (1950's)

*ブランド名:BFグッドリッチ
*モデル名:ジャックパーセル(オールコートゲーム)
*生産国:アメリカ製
*素材:コットン100%アッパー、天然ゴム100%アウトソール
*年代:1950年代

世界の永久定番スニーカーの一つにして過去・現在とコンバースを代表するモデルにして世界で初のシグネチャーモデル、ジャックパーセルがまだBFグッドリッチ社製だった当時のモデルです。
(BFグッドリッチ社、現グッドリッチ社は1870年アメリカで設立されたゴム製品製造メーカーで現在でもそのゴムタイヤの販売は世界的規模を持っている。
アパレルの分野では1921年にジッパーと云う呼称を初めて採用し以後、一般呼称として定着させる。
またゴム製造の技術を生かしPFフライヤー等のスニーカーの製造販売でも一時代を築いた。)

その頃(1950~60年代)はオールコートゲームという商品名でバトミントン兼テニス用シューズとして販売されていたのはジャックパーセル自身の引退の影響だろうか?(1945年に引退)

元々ジャックパーセルは1935年スポルディング社の製品としてスタートしたが1950年代の半ばにはBFグッドリッチ社に移行した。(製造は元々、BFグッドリッチが請け負っていたとされる)
その後1971年にBFグッドリッチ社のスニーカー部門がコンバースに吸収合併され以後はコンバースの商品として販売され今に至る。
つまり今日コンバースの顔としてオールスターと居並ぶこの超定番シューズはそもそもコンバース社の製品ではなかったのである。
BF7.jpg
基本デザインはBFグッドリッチ時代に既に完成されており現在のモデルとあまり違いは無いが微妙に細かい仕様が異なる。
流石に年代物だけありゴムの質感やアッパーの素材感に古風な雰囲気が確認出来る、アウトソールはフラットでアッパーカラーに合わせて白に統一されている。
ラストも当時の欧米人風で細身で甲が低く現代の横幅の広いそれとは明らかに違う。
BF4.jpg
インソールはPFソールを採用しているが残念ながらプリントがほとんど剥げている。
PF(POSTURE FOUNDATION)ソールとはBFグッドリッチが開発したシステムで土踏まずに内臓されたパット部分がクッションと安定性能をもたらす、そうこの時代はジャックパーセルもPFフライヤーズの一員であったのだ。
BF社製の様々なスニーカーに採用されていたが1971年に同社のスニーカー部門がコンバースに吸収合併された際にこのシステムもコンバースのものとなるが後に大人の事情により使えなくなり現在はそのラインセスは他社に移行している。
BF5.jpg
足裏の形状に合わせたインソールの起伏は今の日本人には合わないようで実に履きづらい。
BF6.jpg
アウトソール中央のパッチ。
基本デザインは現在にもほぼ同じ仕様で継承されてはいるが当然コンバース製ではないのでBFグッドリッチの社名とジャックパーセル、メイドインUSAの表記入り。
個体差や劣化の可能性もあるがコンバースの70年代のものよりパッチ色合いがやや朱色っぽい。
BF3.jpg
ベンチレーションホール。
スニーカー本体の内側に付けられた空気穴だが現在と異なりソールサイドぬ打ち込まれている。
1970年代以降のコンバースのジャックパーセルでは一部のモデル以外には見られなくなるディティールだ。
BF2.jpg
ヒールパッチはコンバースのモノとはジャックパーセルの字体が若干異なる。
また「ヒゲ」と呼ばれるジャックパーセル特有のデザインである三角形のマークが採用されていない。
BF1.jpg
定番である事は時代や流行に左右されず同じ物を作りつづけるという事であり、それが多様なユーザーに愛され続ていると云う事だ。
この変化を必要としない安定感故は果たして永遠に続くのだろうか?
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世界の三大ジーンズブランドWranglerの歴史と各年代の実物を紹介するHP「BLOOPERS」のブログ版。
ラングラー以外のアメリカンクロージングから国産ヴィンテージレプリカブランドまで私的感性に従い手広く紹介していきたいと思います。

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