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偶然ネタになる記事をコンビニで立ち読みしたので雑誌ライトニングを購入した、実に7,8年ぶりの?同誌購入でした。
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さて記事の内容はwebでも出ているがウエアハウスが自社デニムの製造現場~デニム生地を織っている織機を紹介している事ですね。
似たような記事は、ここ20年くらいの間、数誌が数社を紹介してきたが流石ウエアハウスが絡んでいるだけに短いながらも久しぶり読み応えのある内容でした。
が併し気にかかる箇所もあるのでちょっとポイントをついて見てみましょう。
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この文章だと「力織機」イコール「シャトル織機」だが正確ではない。
「力織機」とは電気等の動力で動く織機の事であり、シャトルのような機能を意味していない。
シャトルのないレピア、スルザー等も同じ「力織機」である。
まあ、それはそれとして以前は主流であった「シャトル織機」は現在では生産されていない旧式、時代遅れ、なのは確かですね。
それ故にヴィンテージの再現では欠かせないモノとなってますね。
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さてウエアハウスは以前から「G3」と呼ばれる旧式織機と自称しているが正しくは記載にあるように「GL3」である。
以前より、純粋な「G3」なのか?個人的には疑問だったが今回の記事でシャトルチェンジシステムからコップチェンジに改良された後継機「GL3」なのがハッキリした。
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品番からもスーパーローダーは後付けでなく最初から装備されていた確かに「GL3」である。
とは言え所謂マイナーチェンジした後継機種なので「G3」と「GL3」で効率化や生産性と言う能力以外では大きな差は無いと思われる。
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さて明確な年代は文章にはないが約半世紀前とされている。
「GL3」は昭和30年代末から存在が確認出来るので凡そ半世紀の言葉に間違いは無い。
比較対象にされているG9、G10とはそれぞれ、G9型、G10型のバリエーションのいずれかでしょう、おそらくは「GL9」「GL10」が正式な品番で80年代前後の最後の国産シャトル織機の事ですね、ウエアハウスにしては珍しく他社よりも勝る美点をシンプルかつ強烈に自己アピールしている。(つまり他社の幾つかはさほど古くないシャトル織機でデニムを織っていると言いたげだ)

セルビッチデニムのジーンズの姿がほとんど見られない時代のシャトル織機ではなく、セルビッチデニムが当たり前の全盛期のシャトル織機で織ってると言うこと。
それ故に、よりヴィンテージデニムの質感に近い織り具合に仕上がっていると言う証明でしょうか、設立当時から優れたヴィンテージレプリカジーンズを発売し続けた実力者だけに、この他の古い織機故の薀蓄にも説得力がある。
(ここ20数年の間、同業他社のレプリカジーンズは一見どこも似たような国産セルビッチデニムですが微妙な違いの幾つかはシャトル織機の違いによるものかもしれない。)
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さて最後に私物資料より昭和40年代前半の「GL3」の宣伝広告です。
如何にも昭和って具合なのは昭和なんで、そうなんですが半世紀前を古いと感じるか、そうでないかで見方は変わる。
確かに古いが国産ヴィンテージレプリカが目指す理想の原点たる501XXが1940年代~50年代のアメリカで作られたと言うことだ。
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更に深く思いをめぐらすと人により感想は無数に生じるでしょうか・・オリジナルのヴィンテージ501XXとは国と時期が違う故シャトル織機の年代、メーカー、機種が厳密には異なること、そこまでの再現はウエアハウスでも無理なこと。
異なる日本の織機だがアメリカンヴィンテージと似たような生地が確かに織れること。
XX時代のアメリカのシャトル織機と日本のG3、GL3とではどこまで同じで、どこまで違うのか。
更にビッグジョンなど国産デニムが生産される以前の国産織機でも十分デニムが織れること、それ故に国産デニムは思われているよりもモット古くから存在するのでは?
木綿等、薄手生地では百年前の織機は現存している、デニムの織れる厚手用織機でもっと古い織機は現存しているのだろうか?
ここでは豊田織機ばかりだが戦前、戦後と多くの国産織機メーカーが存在してたがそれらはどうなのだろうか?現在も豊田以外の津田駒、鈴木、平野等の織機メーカーの古い織機でデニムは織られているのだろうか?そしてその性能差は?・・等々
気になりだすとキリが無いですね(笑)そこまでの好奇心、探究心を持つ人は少数派かもしれませんが。

さて適当な結論を出すと国産ファブリックの高品質は今や世界的な評価、人気がありそれがどのような織機で織られているかとは関係なく、ですね。
別にGL3じゃなくてハイテクな現代の織機でも良質なデニム、ヴィンテージに近いデニムは織れるので過剰に気にすべきポイントじゃないかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
ただ色々と考え、思いを巡らすのもこういったマニアックな、背景を持った服の楽しみの要素の一つなのは確かじゃないでしょうか。
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